近年、田植機の側条施肥機が一般的に普及する中、側条施肥田植機専用肥料と銘打って販売されている肥料があります。しかし、その中には側条施肥機に適さない肥料も流通しているのが現状です。適さない肥料を使用すると、施肥機の故障、肥料詰まりや肥料ムラにつながります。ここでは側条施肥機で使用する肥料を選ぶ際の注意点をまとめてみます。
近年、田植機の側条施肥機が一般的に普及する中、側条施肥田植機専用肥料と銘打って販売されている肥料があります。しかし、その中には側条施肥機に適さない肥料も流通しているのが現状です。適さない肥料を使用すると、施肥機の故障、肥料詰まりや肥料ムラにつながります。ここでは側条施肥機で使用する肥料を選ぶ際の注意点をまとめてみます。
側条施肥機はロール繰り出し方式を採用しています。溝の付いたロールが肥料タンクの下で回転し、溝に落ちた肥料が水田に落とされるという仕組みです。
この繰り出しロールが回転する速度を変えることで、肥料の散布量が調整されるます。どのメーカーの田植機にも、おおむねこのような構造が採用されています。この構造に適した肥料を選ぶ必要があります。
水分を吸収し重さが変わりやすい肥料は施肥機に適しません。重さが粒ごとに違うと、施肥機の調整がうまくいかず、散布ムラにつながります。
一般的に粒の硬い肥料は、硫安系の肥料です。逆に吸湿性の高い肥料というのは、尿素系・硝安系の肥料です。
粒の大きさは2mm~4mmの間がベストです。小さぎる肥料や大きすぎる肥料はロールの溝に計算通りに収まらず、散布ムラが発生しやすくなります。小さすぎる肥料はロールで砕かれてしまい粉状になっていしまい、肥料詰まりの原因となります。
形は丸型の球状の肥料が適しています。粉状の肥料は構造上散布できません。また、カプセル型になっているペレット状の肥料もうまくロールに収まらないため、基本的に側条施肥機の肥料としては使用できません。
硬さ・粒の大きさ・形が均一な肥料を選ぶ必要があります。側条施肥機の肥料はさまざまなものがありますが、不揃いのものがたくさん流通しています。概して、不揃いなものは安く販売されている傾向にあります。安さにつられて不揃いなものを選ぶと、散布ムラや田植中の肥料つまりに悩まされることになります。