GNSSを利用したトラクタガイダンスシステムの測位方式について

2020年1月13日月曜日

農業機械 農業豆知識編

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近年の農業機械(とりわけトラクタ)には、車のカーナビのように衛星から取得した位置情報を用いて走行経路や走行補助をするシステムを搭載したものがあります。
その位置情報の測位方法には、いくつかの種類があり、測位精度というものが異なってきます。


1.DGNSS方式

DGNSS方式とは、Differential Global Navigation Systemの略語で、衛星から発信される位置情報データと静止衛星からの補正信号を利用して測位精度を高める方法です。日本国内では静止衛星に気象衛星のひまわりが使用されます。次に紹介するRTK-GNSS方式に比べると精度は劣りますが、補正信号基地局等の設置が不要で、ひまわりからの補正信号取得も無料で、手間とコストがかかりません。主にトラクタのガイダンスシステムや直進キープ田植機にGNSS 方式が採用されています。

DGNSS方式のイメージ図





2.RTK-GNSS方式

RTK-GNSS方式とはRealtime Kinematic Systemの略語で、衛生から発信される位置情報データと、地上に設置した基地局からの補正信号を元に測位精度を高める方式です。DGNSS方式に比べ、測位誤差が少なく、その誤差は3cm以下言われています。モーター内蔵ステアリングを利用した走行アシストトラクタ、自動旋回田植機、ロボット農機などはこの方式を採用することが多いです。ただし、補正信号を得る基地局の設置にかかる費用と補正信号の回線の使用料がかかったりと、ランニングコストがかかります。

RTK-GNSS方式のイメージ図





3.VRS方式

VRS方式とは、Virtual Reference Station方式の略語で、衛生から発信される位置情報データと、国土地理院の電子基準点から作成された補正データを、スマートフォンを受信機として使用し、測位精度を高める方式です。精度としては先述のRTK-GNSS方式と同格の精度が得られ、補正基地局を設置する必要もなく、安価に利用できるという利点があります。ただ、携帯電波の受信状況が良いところでないと精度が安定せず、中山間地や僻地では利用が制限されるということもあります。

VRS方式のイメージ図


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