自家採種の種籾でも購入してきた種籾でも、良い種籾とそうでない種籾が混ざっていることがあります。
良い種籾は横幅があって厚みがあり形が整っており、指で押してみると籾殻と玄米の間に隙間がなく充実した感じがある。逆に悪い種籾は痩せており、指で押すとスカスカという感じを受けます。
したがって、良い苗を育てるのに重要なのは良い種籾だけ選んで播種をすること。
良い種籾を選別する塩水選の方法をまとめました。
良い種籾は充実しているので密度が高く、逆に悪い種籾は痩せているので密度が低い。この差を利用して、塩水に種籾を沈めて選別する方法を塩水選と言います。
水10ℓに対して食塩2.2kgを溶かしたものが、おおよそ密度1.13g/cm³の食塩水です。新鮮な生卵が浮かぶぐらいに食塩を調整しても、ほぼ同等の食塩水が得られます。
密度1.13g/cm³の食塩水の中で沈んだ籾が、密度が高く充実した籾ということで良い種籾と判断されます。逆に浮かんできた籾は取り除きます。沈んでいる良い籾は水洗いして日陰で干して播種のために準備しましょう。
以上が密度の違いを利用した塩水選のやり方です。苗が生育がそろわない、苗土に稲がきちんと生えそろわないといった時は、良い種籾の選別のために塩水選を取り入れてみましょう。